・潰瘍性大腸炎患者だけど、5ASA製剤を飲むだけでは再燃してしまう。
・ステロイド治療をやめたいけど、やめるとすぐに再燃してしまう。
こんな方はおられませんか?
再燃が続いてしまうと、しぶり腹や粘血便で毎日の生活が苦しくなったり、
炎症が続いてしまい大腸がんのリスクが上がることが考えられます。
僕は、潰瘍性大腸炎歴3年でペンタサ坐剤を使う前には、
1年間で4回も再燃をして苦しんでいました。

しかしペンタサ坐剤を使い始めてから、
現在まで15か月連続で寛解をキープすることができています。
今回はそんなボクが、潰瘍性大腸炎が再燃したら
ペンタサ坐剤を試すべき理由を実体験を交えてお話しします。
この記事を読めば、ペンタサ坐剤の良さが分かり、苦しい再燃から寛解に持っていけるかもしれません。
それでは見ていきましょう!
※今回は薬のことについて書いていますが、あくまで個人の感想であり、効果を保証したり薬の服用による副作用の責任を取ることはできません。治療は自己責任でお願いいたします。
ペンタサ坐剤を試してほしい理由3選
肛門側から炎症を抑えることができる。

1つ目の理由は、肛門側から炎症を抑えることができるからです。
なぜ飲み薬だけではなく、座薬が効果を発揮するかと言うと、
潰瘍性大腸炎の炎症は、肛門付近の直腸から口側に向かって
連続的に炎症を起こしていくのがほとんどだからです。

なのでペンタサ坐剤を使って炎症が起きはじめる直腸に直接薬を塗り込むというイメージです。
僕はペンタサ坐剤を使う前には、リアルダ4錠を服用していましたが、なかなか症状が抑えられませんでした。
直腸だけに炎症が残って、粘液が出続けるという状態が続いていました。

リアルダだけでは、肛門の炎症まで届いていなかったんだと思います。
レクタブルという注腸フォームを使えば寛解できましたが、やめたらすぐに炎症がぶり返す状態でした。

何より個人的にも強い薬に頼らず寛解が維持できるようになりたいと思っていました。
医者に「ペンタサ坐剤試してみる?」と言われたのが最初でした。
最初は効くのか不安でしたが、数週間してレクタブルを使わず寛解できて跳びあがるほど喜びました。
ペンタサ坐剤は、5ASA製剤と併用することができます。

リアルダで大腸の上の方の炎症を抑えながら、ペンタサ坐剤で肛門側から炎症を抑えることができます。
僕はこれを「はさみうち」と言っています。(笑)
「はさみうち」の重要性は、ひだ胃腸内視鏡クリニックの先生も発信されています。
(「座薬や注腸は大変だけどとても大切です」ひだ胃腸内視鏡クリニックHPより引用)

副作用が少ない。

ペンタサ坐剤は、メサラジンを坐剤にしたものなので、副作用はステロイドよりも少ないです。
ステロイドは寛解導入薬としては使えるものの、長期的に服用することはできません。
一方でペンタサ坐剤は、寛解維持薬として長期的に服用することができます。
僕も現在15か月ペンタサ坐剤を使用していますが、特に感じる副作用などはありません。
慣れれば、意外とカンタン。

坐剤を毎日おしりに入れるのが大変だと思いますよね。
・「あんな硬い錠剤がおしりに入るのなんてイメージできない」
・「入れてもすぐに出てきそう」
と思う方もおられると思います。
でも、ペンタサ座剤は慣れると簡単に入れることができます。
①おしりにワセリンを塗る。
②ペンタサ坐剤にもワセリンを塗る。
③足を広げて、坐剤を入れる。
ワセリンを使うというのが、一番のポイントです。

ワセリンを使うことで信じられないほどスムーズに座薬が入ります。
ただ慣れるまでは少し時間がかかります。
でもボクは慣れたので、20秒ほどで入れることができます。
ペンタサ坐剤のデメリットと注意点
「やはり毎日座薬はイヤだ。」と思う。

初めにペンタサ坐剤を処方されたときに思ったことがコレ!
おしりから毎日、坐剤を入れるなんて考えられませんでした。
坐剤なんて赤ちゃんが熱が出た時に入れるものだと思っていました。
毎日やるのはめんどくさいし、カッコ悪いし、旅行行ったときに友達に見られるのもうれしくはないし。(笑)
でもやるとしたらずっと入れ続けないといけないし、死ぬまで座薬の日々なんて嫌だと思っていました。
ただそんなことを思っている間に、再燃は待ってくれません。

腹痛と粘血便でしんどすぎて、
もう炎症が治まるなら何でもいいやと思い坐剤を入れることを決めました。
レクタブルはしたことがあったので肛門に何かを入れることに
抵抗は薄まっていたのかもしれません。(笑)
使い始めて炎症が治まって腹痛がなくなるとやっぱり楽でした。
なんでもっと早く使わなかったんだろうという思いました。
「病院の先生。こんな選択肢を紹介してくれてありがとう!」という気持ちになりました。
潰瘍性大腸炎の症状があって、でも坐剤には抵抗があるよという人に一言伝えるなら、
「はよ、ペンタサ坐剤やってみなはれ!」です。(笑)
慣れるまでは時間がかかる。

普段薬を飲むのはある程度慣れています。
でもおしりから薬を入れるのは、最初はなかなか難しいです。
ペンタサ坐剤もかなり大きいサイズなので、入りにくいし
入っても出てくるしで僕も5分くらいかかり困っていました。
そこでいろいろと試すうちに、自分なりのポイントを見つけました。
①ワセリンを肛門にも座薬にも塗ること。(滑りやすくするため)
②坐剤をかなり奥まで入れる。(指の第1関節が肛門に入るぐらい)
ポイントの1つ目は、①ワセリンを肛門にも座薬にも塗ることです。
なぜなら座薬をそのままおしりに入れようとしても、肛門の表面が乾いていて入らないからです。
無理やり入れようとするとなかなか痛いです。
そこでまずワセリンを肛門に塗ります。
量はこのぐらい!!

汚い感じがしますが、後でシャワーを浴びるので大丈夫!
ここでしっかりと塗っておくことが大切です。
そして次にワセリンを坐剤にも塗ります。

こうすることで坐剤がおしりに入ったときに、スルッと中まで入ってくれるようになります。
ポイントの2つ目は、②坐剤をかなり奥まで入れるということです。

中途半端に入れてしまうとすぐに出てきてしまったり、
体温で溶けてしまった坐剤が出てきてしまったりすることもあります。
僕は人差し指の第一関節が肛門の中に入るくらいまで入れています。(笑)
するともう出てくることはありません。
最初は座薬を入れるのに抵抗感もあれば、時間もかかると思いますが、
慣れれば簡単、僕はこれで寛解をキープできているので、試してみてほしいなと思います。
効果が直腸に限定される。

ペンタサ坐剤は、坐剤なので直腸より上に上がっていって炎症を抑えることはできません。
なので潰瘍性大腸炎直腸型の方にはある程度の効果が期待できますが、
全大腸型のような病変範囲が広い方にはあまり向いていないと言えます。
それでも5ASA製剤の飲み薬と組み合わせることによって、効果を発揮できる可能性があると思います。
「ペンタサ」、「アサコール」「リアルダ」で腸の上の部分の炎症を抑え、「ペンタサ坐剤」で直腸の炎症を抑えるという「はさみうち」攻撃ですね。
便が白くなる。

ペンタサ坐剤を入れ始めてから便で変わったことと言えば、便が白くなるということです。
特に朝一番の便は、ペンタサ坐剤が白いということもあり、白いマーブル模様になっていることもあります。
また便と混ざることなく、ペンタサが溶けた液体がおしりから出てくることもあります。
最初はびっくりして再燃した時の粘液かな?と思いますが、
よく見るとペンタサがとけた顆粒のような液体だということが分かります。
もしこれらが起きてもびっくりしなくても大丈夫です。
潰瘍性大腸炎が再燃したら、ペンタサ坐剤を試してみてほしい。

今回は、ペンタサ坐剤を試してみてほしい理由やデメリットや注意点などを説明してきました。
ペンタサ坐剤は、入れるのはめんどくさかったり、少し抵抗感があったりしますが、上手に使えば効果を発揮し、寛解を維持できる可能性のある薬だと思います。
ぜひ今回の記事を読んで使ってみようかなという人は、病院の先生に相談してみてください。
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