【希望or絶望?】潰瘍性大腸炎になった人は、どんな経過をたどるのか調べてみた。

・潰瘍性大腸炎になってしまったけど、将来どうなってしまうか不安。
・他の人と同じように生きていけるのかな?

こんな方はおられませんか?

潰瘍性大腸炎になった人が長期的にみてどのようになるのかを知らないと、
将来の見通しが持てず不安になったり、
どんなことに気を付けて生活すればいいかが分からなくなったりします。

そこで今回は、潰瘍性大腸炎歴3年の僕が、
潰瘍性大腸炎の人が将来どんな経過をたどるのかをお伝えします。

今回の記事を読めば、
今は再燃しているけど将来に希望が持てたり、将来に対する不安がなくなり
今をより良く生きることができるようになります。


それでは見ていきましょう!

目次

約80%の人が、再燃と寛解を繰り返す。

ファイザー UC Tomorrow HPより引用

潰瘍性大腸炎は経過によって、上の4つに分類することができます。
みなさんはどれに当てはまりますか?
ボクは、「再燃寛解型」です。

潰瘍性大腸炎だと診断されてから、薬を飲んですぐに寛解を迎えることができたので、
「初回発作型」だと思っていましたが、寛解してから1年後に再燃
そこから1年間で4回再燃し続けました

下のグラフを見てください。

ファイザー UC Tomorrow HPより引用

「再燃寛解型」と「慢性持続型」で約80%を占めています。
治ることのないこの病気の辛さが分かりますね。

ただボクは、「再燃寛解型」にも関わらず、薬の服用や食事の工夫をすることで、
15ヶ月連続で寛解をキープすることができています。

大腸がんのリスクが高くなる。

ファイザー UC Tomorrow HPより引用

潰瘍性大腸炎の人は、このグラフを見て分かるように
診断からの経過年数が増えるほど、大腸がんが発生する可能性が高くなります。

また下記のような情報もあります。

大腸がん直前の前がん病変をDysplasia(ディスプレイジア、異形成)と呼びますが、重症患者の割合が多い当院での潰瘍性大腸炎患者さんの追跡データでは、Dysplasiaと大腸がんを合わせた発生頻度は、発症から10~15年で10数%にものぼります。
もっとわかりやすく説明するならば、IBD患者さんは、一般の人と比べて大腸がんのリスクが50~100倍は高いと考えてください。例えばIBDに罹患していない1万人に大腸内視鏡検査を行って大腸がんが1人見つかるならば、IBD患者さんのみに大腸内視鏡検査を行えば、100~200人に1人で大腸がんが見つかるということです。

IBDプラスより引用

IBD患者は、普通の人の50〜100倍大腸がんになりやすいようです。

ボクも普段IBDの専門医の医師に見てもらっていますが、
「潰瘍性大腸炎になってから8年ぐらい経つと、大腸がんの人は増えるからね。」と脅されました。

ただ下記のグラフからも分かるように大腸がんが早期発見できた場合は、5年生存率が90%以上と
とても高い
ことが分かります。

OLYMPUS HPより引用

潰瘍性大腸炎の方は、2年に一度は大腸内視鏡検査を受けることになっていると思います。

個人的には、大腸がんができてしまったとしても、2年に一度大腸内視鏡検査をしていれば、
取り返しのつかないほど悪化していることは少ないと思います。
ボクはちなみに2年に一度大腸内視鏡検査を受けていますが、まだポリープすら見つかっていません。

寿命は健康な人と差がない。

ここまで「80%の人が再燃と寛解を繰り返す」や「大腸がんになりやすい」などのネガティブな話でしたが、
次は朗報です!

再燃を繰り返したり、大腸がんのリスクが高い潰瘍性大腸炎ですが、
寿命に関しては健康な人と差がありません。

潰瘍性大腸炎の患者さんの寿命は健康な人とほぼ同じで、この病気が生命(生存)に及ぼす影響はほとんどないとされています。

ファイザー UC Tomorrowより引用

ボクも現在15ヶ月寛解中ですが、多少の食事制限と服薬以外は潰瘍性大腸炎になる前とさほど変わらず生活することができています。
逆に健康に良い食事になったので、健康診断の結果は、潰瘍性大腸炎になる前よりの数値が良くなっています。

経年的に活動性が低下する。

次も続けて朗報です!

実は潰瘍性大腸炎には、なってから時間が経つにつれて経年的に活動性が低下するというデータがあります。

田辺三菱製薬-知っトクカフェ-潰瘍性大腸炎HPより引用

罹患から5年ほど経つと、40%近くの患者さんが寛解期に入っていることが分かります。

一般に再燃が最も多いのは発症 1 年目とされている。発症後のある 1 年間において疾患が臨床的に活動性である確率は約 50% であり,中等症以上の活動性を持つ確率は約 20% であり,平均 1年に 1 回の再燃を経験する。と報告されている)。
日本における潰瘍性大腸炎の臨床経過も同様であり,初発時に軽症あるいは中等症であり全大腸炎でない場合には,発症後 5 年では活動期の症例が約 60% であり,年とともに活動性が低下していく傾向にあると報告している 。

潰瘍性大腸炎の長期経過ー松本誉之より引用

ボクも潰瘍性大腸炎になってからすぐにリアルダという薬を飲み寛解できましたが、
やはり食生活が潰瘍性大腸炎になる前にようにジャンキーに戻ると、再燃していました。

そこからボクは1年ほどダラダラと活動期が続き、食生活の改善や薬の変更等で
潰瘍性大腸炎罹患から3年経った今やっと寛解することができています。

なので諦めず治療をすれば寛解できる可能性はあります。
メンタル的に少し希望を持ってほしいと思います。

ただ経年的に活動性が低下するのは、初発時に軽症あるいは中等症であり、全大腸炎型でない場合です。

持田製薬 HPより引用
ファイザー UC Tomorrow HPより引用


なので潰瘍性大腸炎は、早期に発見して炎症範囲が拡がらないうちに治療を開始することが大切だと思います。

潰瘍性大腸炎は、良い経過と悪い経過がある。

今回の記事では、潰瘍性大腸炎の人がどんな経過をたどるのかということを調べてみました。

悪い面としては、次の2点です。

・約80%の人が、再燃と寛解を繰り返す。
・大腸がんのリスクが高くなる。

良い面としては、次の2点です。

・寿命は健康な人と差がない。
・経年的に活動性が低下する。

この記事を読んだ方には、良い面をポジティブに捉えて、少しでも長く寛解し、大腸がんのリスクを減らして欲しいです。

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